軌跡の小舟 #10>4
ドールのプロンプトで御座います。
前回の公演も終わり、当ブログに派遣された私(わたくし)の役目も一区切り。
此処の取り纏め役であるkazu様へ、御挨拶へ伺うとしましょう。
───コンコン
「kazu様、失礼致します。プロンプトで御座います。」
?
反応がありませんね。
御出掛けしているのでしょうか。
ふと目を落とすと、ドアと床の隙間に折り畳まれた紙が挟んでありました。
『プロンプトへ』
どうやら、表紙を見るに私宛ての手紙のようです。
ふむふむ。
『 いつも仕事をありがとう。
はじめにシェルフやログが僕のところに手伝いに来てくれて、気付けば君やヴォイニッチが仕事をするようになり…段々とここも賑やかになってきたね。
僕に任された仕事も少しずつ君らにまかせられるようになってきた。
今なら君に、君達にここの仕事を任せられる。
だから僕はちょっと契約を果たしに行ってくる。
シェルフを借り受けた際の対価を。
時間はかかるけどたまには顔を見せに来るつもりだから安心してほしい。
それと、シェルフの事だけど…君に従う様にと伝えてある。
一番新入りだけど、君になら任せられると思うんだ。だからシェルフを…皆を任せた。
困ったことがあればシェルフに伝えて。
すぐに駆けつけるから。
まあ、しっかり者の君なら大丈夫かな?
そろそろ僕は行くよ。
ここを宜しく。
追伸:この部屋は好きに使ってくれて構わないよ。
新しくドールを呼んだって構わないからね。 』
突然の事に、少々戸惑っております。
どうやら私の預かり知らぬところで、我が主とkazu様との間で話が纏まっていたのでしょう…。
これから他のドール達へ別れの挨拶へ行く予定でしたが、変更せざるを得ない様です。
皆様、今後とも宜しくお願い致します。
それでは、また。
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